
1周年ありがとう!#ZWTentTopのご紹介
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本日、みらいパターンは1周年を迎えました!
ちょうど1年前の今頃は、オンラインショップの立ち上げや神戸での初めての展示会の準備に追われ、寝る間も惜しんで走り回っていました。実のところ今も状況はあまり変わらず(笑)、限られた時間の中で新しいレシピづくりや雑誌のお仕事など、日々あれこれと取り組んでいます。
「1年頑張った!」というよりも、まだまだ立ち上げ途中という気持ちが強く、やりたいことは山のようにあります。来年の今頃には、その山のひとつを越えていたいと思い、今から計画を立てているところです。
それでも、この1年を楽しく続けてこられたのは、一緒にがんばってくれる仲間、そして応援してくださる皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
今日は1周年の記念として、みらいパターンのデザイナー Birgitta Helmersson さんのコレクションから、無料パターン「#ZWTentTop」を皆さまにお届けします!もちろんデザイナーご本人の許可を得て掲載しています。無料公開ではありますが、商用利用はできませんのでご了承ください。

長袖のボリューム感あるパフスリーブが魅力の、オーバーサイズのプルオーバーです。私は普段9〜11号を着ていますが、かなりゆとりがあるため、大きいサイズの方でも十分に余裕があり、フリーサイズ感覚で着ていただけます。おすすめはダブル幅(135〜145cm)の生地。シングル幅(110cm)でも試作しましたが、少しゆとりが足りず腕まわりがやや窮屈でした。
ちなみにBirgittaさんは、なんとこのトップをすべて手縫いで仕上げています。ミシンをお持ちでない方でも作れるよう、ここではBirgittaさんの手縫い手順をそのままご紹介します。もちろん、ミシンを使う方はレイアウト図を参考にして、ダダッと一気に縫っていただいて大丈夫です!
ここからは、Birgittaさんのブログ記事を要約しながらご案内していきます。必要に応じて、店主コメントも注釈として加えていきますね。
(引用元:オリジナルブログ記事はこちらからご覧ください)

デザインの特徴とおすすめの生地
ゆったりとしたボクシーなシルエットで、まっすぐなネックラインと、袖口にゴムを入れてギャザーを寄せたパフ袖が特徴です。シンプルな形だからこそ、生地はリネンのように風合いが良い生地や、柔らかい生地、落ち感のある生地を選んでください。
手縫いのすすめ
今回はすべて手縫いでご紹介します。できるだけ工程を少なくするために、ネックラインを直線にしました。脇に縫い目はなく、後ろ中心一か所だけを縫って身頃を作ります。ゼロウェイストパターンに初めて挑戦する方にもおすすめです。
生地幅
このパターンは、生地幅135〜145cmに適しています。レイアウト図では135cm幅の生地を使った場合の寸法を記載しました。その他の幅を使う場合の調整方法についても考え方を記載しましたのでアレンジの参考にしてください。(店主コメント:110cm幅の生地でも試作してみましたが、テントトップならではのオーバーサイズ感が楽しめないですし、身幅にゆとりがあまりなくて少し窮屈でした。)
用尺
レイアウト図に記載した用尺は115cmですが、ご自身の好みに合わせて簡単に調整することができます。生地幅を広げると、肩が落ちるため袖を短くする必要があるかもしれません。試着してご自身で最終的な袖丈を決めてください。
サイズ
フリーサイズです!生地幅が広くなるほど身幅が大きくなります。生地幅から20cmを引いた数値が、推奨する最大の胴囲になります。たとえば135cm幅の生地を使う場合、対応可能な最大の胴囲は115cmとなります。(店主コメント:私は135cm幅で仕様通りに作りましたが、このサイズ感がとても気に入っています。)
道具
l 幅0.5mm〜1cmの平ゴム:袖口用に約22cmを2本
l 手縫い糸
l 手縫い針
l 待ち針
l 裁ちばさみ
l メジャーまたは定規
縫い代のアイロンがけ
アイロンがあればもちろん理想的。ですが、旅先で服を作る場合などは、アイロンがなくても「指アイロン」で十分対応できます。特にリネン生地を使う場合は、指アイロンが効きやすいです!
裁断レイアウト
A4で印刷できるPDFファイルをこちらからダウンロードできます
できるだけ縫い目を少なくしてシンプルに仕上げられるようにこのパターンを考えました。脇の縫い目をなくし、生地耳を後ろ中心の縫い代として使うことにしました。生地耳を残して活用することで縫い代のほつれ防止にもなるのでおすすめです。
こちらのレイアウト図は生地幅135cmの場合の寸法を示しています。生地幅が異なる場合は、下に記載する寸法A、B、C、D、Eの計算方法を参考にしてください。それ以外の寸法はどの生地幅でも共通です。たとえば145cm幅を使う場合、寸法Bは「145 ÷ 2 − 1 = 71.5cm」となります。前身頃・後ろ身頃や袖の丈を変えたい場合は、好みに合わせて長さを足したり引いたりすればOKです。
裁断の手順
- 生地を中表に縦半分に折る
- 115cmの長さにカットする
- ①の生地から袖の長さをカットする
-
袖を「わ」の線でカットし、2等分する
▶残りの布が前後身頃になる。折り目の部分が前中心。 -
図の寸法でアームホールに切り込みを入れます。袖底は、少し涙形でカットすると袖付けがしやすいですよ(店主コメント:Lizさんの知恵をお借りしました)。
縫い方
ステップ1:後ろ中心を縫う
後ろ中心を待ち針で止め、縫い代1cmの並縫いで縫い合わせます(生地の耳が隠れる程度でOKです)。半分に折って裁断しているはずなので、広げずそのまま縫っていきます。耳を利用すれば端の始末をする必要がなく、ほつれの心配もありません。
まず縫い目を一方向に並縫いし、その後もう一度逆方向に並縫いをして、隙間を埋めるように仕上げます。縫い終わったら、縫い代を片側へ倒してアイロンで押さえます。

ステップ2:身頃上端を始末する
身頃の上端を1cmの三つ折りにし、アイロンで押さえて待ち針で止めたら、手縫いでまつります。折山と身頃を交互にすくい、3〜5mm間隔で針を運ぶと安定します。縫い目は表裏の両方から見える仕上がりになります。


ステップ3:肩を縫う
次に、身頃を後ろ中心の縫い目が前身頃の中心と揃うように置いてください。左右に袖ぐりの切り込みが来るはずです。上端同士を合わせて中表に重ね、左右の肩線を上端で待ち針で止めます。まずは左右それぞれ約15cmを目安に待ち針を打ち、試着して襟ぐりのあきを確認してください。頭が通る長さは残してくださいね!(店主コメント:私は58センチのあきをつくりました)
肩線を裏から縫い合わせます。左右とも外側(袖ぐり側)から縫い始めます。前後肩線の折山をぴったり合わせて写真のように縫い合わせてください。
裏側を縫い終えたら、表側に返して同じ要領でもう一度縫います。最後(ネックポイント)は強度が必要なので、ここは何度も返し縫いをして補強します。







ステップ4:袖を作る
袖を筒に縫い合わせます。まず袖を中表に半分に折ります。片方の端は耳、もう片方は裁ち端になります。裁ち端を耳から約5mmずらして重ね、待ち針で止めます。裁ち端から約5mm(耳からは約1cm)を縫い代として、並縫いをします。



縫い終えたら指アイロンで縫い代を整え、裁ち端を覆うように生地耳を倒します。待ち針で止め、縫い目から約8mm離れたところを並縫いします。外から見えるステッチなので丁寧にしましょう!



ステップ5:袖を見頃につける
身頃は裏向き、袖は表向きにして、袖を見頃のアームホールに中表に合わせます。このとき袖下の縫い目は、脇のポイントから約8cm後ろ身頃側にずらして配置すると、縫い代の厚みが脇のポイントで重ならずすっきり仕上がります。

アームホールの切り込みが袖幅(完成した袖を半分に折った長さ)と同じ長さになっているかを確認し、足りなければ少しずつ切り込みを広げて調整してください。
身頃を裏返し、袖をアームホールの内側に差し込みます。中表になるように合わせ、袖下の縫い目がアームホールの後ろ側にくるように配置してください。
袖の裁ち端を、身頃アームホールの裁ち端より1.5cmほど外に出して待ち針で止めます。脇の下は写真のようにピンを打ってください。並縫いで5mmの縫い代をとり、脇下部分は写真の通り三角に収めるように仕上げます。





身頃のアームホールからはみ出した袖の端を二回折り込み、折山が先ほど縫った並縫いのラインにぴったり重なるようにします。待ち針で止め、約5mm間隔でまつり縫いしてください。
身頃を表に返し、縫い代を袖側に倒してアイロンで押さえます。




ステップ6:袖口を始末する
袖口を1cmと3cmの三つ折りにしてアイロンで押さえます。折り込んだ部分にゴムを通し、両端が外に出るようにして待ち針で止めます(写真参照)。

約5mm間隔まつり縫いをし、ゴム通し口は開けておきます。ゴムを自分の腕のサイズに合わせて結んだら、余分をカットしてください。最後に残りの開きを縫い閉じ、袖口の中にゴムを完全に収めます。




ステップ7:裾を始末する

最後に裾を1.5cmの三つ折りにしてアイロンで押さえ、待ち針で止めたら折山を約5mm間隔でまつり、出来上がりです!



