KIMONO × ZERO WASTE

KIMONO × ZERO WASTE

着物生地が北欧で生まれ変わる!?

〜スウェーデン発・ゼロウェイストの新しい提案〜

「実家にたくさんの着物生地が眠っているけれど、どうしたらカッコよく使えるのかな?」

これは、ずっと私の中にあった悩みでした。

同じ思いを抱えている方も、きっと多いのではないでしょうか。
素敵にリメイクをされているデザイナーの方もいらっしゃいますが、私にとっては少しハードルが高く、どうしても古臭い衣服になってしまう!

大切な生地にハサミを入れるのがどうしても怖くて、長い間、タンスの中にしまったままでした。

親が大切にしていた反物や古い着物地。手放せないけれど、このまま眠らせておくのももったいない。
和の伝統を大切にしながらも、今の暮らしに似合うカッコいい形で活かすことはできないかな?

そんな思いから、私は実家から譲り受けた4種類の木綿の着物地を、思い切ってある人物に託してみることにしました。

スウェーデンのデザイナーに託してみたら…

その人物とは、スウェーデンのゼロウェイストデザイナー、Birgitta Helmerssonさん。

サステナブルファッションの先駆者であり、ビンテージ生地やプレーンな生地に新たな命を吹き込むのが得意なデザイナーです。

彼女なら、「着物地はこう使うべき」といった固定観念を持たず、まったく新しい視点でこの生地たちと向き合ってくれるはず!そう信じて、私は着物地を海の向こうへ送り出しました。

着物地がロックに変身!

そして数週間後。
まさかのロックな装いへと変貌を遂げた着物生地たちの写真が届きました!

Birgittaさんは、4種類の着物地をそれぞれ別の服に仕立てるのではなく、全種類をパッチワークのように組み合わせ、一枚の新しい「生地」として再構成。それを使って、ZWブロックパンツと、ZWクロップ丈のシャツを仕立ててくれました。

どこか和の面影を残しつつも、着てみるとかなりモダンで、まるでストリート系ファッションのような仕上がり!黒のTシャツと合わせれば、日常着としてヘビロテしそうです!

着物 × ゼロウェイストの新たな出会い

このプロジェクトは、単なる着物リメイクではありませんでした。
文化や価値観を超えて、新たな可能性を模索する旅でした。

そもそも着物は、布を無駄にしない元祖ゼロウェイスト。

実際、多くのゼロウェイストデザイナーが、着物にインスピレーションをを受けてゼロウェイスト服をデザインしています。

今回の作品は、そんな着物とゼロウェイストが、世界を旅して再び出会った、初めての瞬間だったのかも知れません。

使用したパターンと作り方のポイント

今回使用したパターンは、ZWブロックパンツZWクロップ丈のシャツの2種類。
どちらもゼロウェイストデザインで、ハギレが一切でないことが魅力です。

使った生地は、木綿の着物地と浴衣地。幅約35cmの着物地を4種類横につなぎ合わせ、132cm幅の新しい一枚の布を作ります。

生地端はほつれないようになっているので、本縫い→縫い代を片倒ししてステッチで押さえるだけで、十分きれいに仕上がります。

▽ ブロックパンツについて

このパターンは、Sサイズで135cm幅の生地を推奨していますが、132cm幅でも問題なく制作できました。

パンツの太さやウエストベルト部分は仕様通りで、特に調整は不要です。ただし、シームポケットの幅が少し足りなかったため、そこだけ約3cm分のハギレを追加しました。
ポケットの内側なので、どんな柄や素材のハギレでもOKです。
後は「作り方」の手順通りにパンツを縫いあげるだけですね。


▽ クロップ丈のシャツについて

このパターンは、130cm幅以上の生地を推奨していますから、着物生地をお好みにつなげて希望の生地幅にしてみてください。パンツのように4種類を横に1列ずつ並べてもいいですが、Birgittaさんのように、もっと細かく生地を接ぎ合わせると、面白い仕上がりになりそうです。クリエイティブに遊んでオリジナルの配置を見つけてみてください!

今こそタンスの中のお宝に再びスポットライトを当ててみませんか?

 

 

 

 

ブログに戻る