ゼロウェイスト裁断の手順
共有
ゼロウェイストって何がいいの?
- 用尺使い切りでハギレがでない
- 大きな型紙をさばく必要がない
- 裁断が即終了(1本の線を2枚以上のパターンで共有するため)
一度コツをつかむとこの合理的な裁断法が癖になると思います!
ここではBirgitta Helmersson著『Zero Waste Patterns』掲載のZW TEEブロックを例にゼロウェイスト裁断の流れを説明します。
どのパターンでも裁断の流れは同じです。
生地の下準備
まずは、用尺分の生地を用意しましょう。
必要な用尺は各パターンの手順書に記載されています。
縫い始める前に水通しと地直しをしておきましょう。
地直しが終わったら生地を整えて広げます。
この時、生地耳に注意してください。
基本的には生地耳も服の一部として使うことができますが、
耳の幅が縫い代よりも広い場合や、生地を引っ張っているような場合は、切り取ってほうが良いでしょう。
テンプレートの準備
生地に直接書くのが難しい曲線部などにはテンプレートが準備されています。
今回使っているテンプレートは、本に付属しています。
PDFパターンにもテンプレートが付属していますので、ご自身でファイルを印刷してご利用ください。
便利な道具
ゼロウェイストの裁断に重宝する道具をご紹介します。
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長尺定規や大きめの三角定規
直線を正確に引いたり、生地の直角を取るのに便利です。
このような定規がない場合は、大きめの厚紙など正確な直角辺を有するもので代用しましょう。
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フリクションペン(布用の消えるペン)/良く研いだチャコ
正確な線を引くことができます
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電卓
生地の寸法や裁断方法を計算するときに便利です
それでは、はじめましょう!
ゼロウェイストの裁断手順
手順1
トレース用の紙を準備します。
パターンにはテンプレートが付属しています。
PDFパターンには、【テンプレート】という独立のファイルが付属しています。
テンプレートの外形を写し取ります。
パターンの名前や地の目の方向など、重要な情報も忘れずに書き写しましょう。
外形をハサミで切り取ります。
テンプレートができあがりました。
手順2
ここからは、50%に縮小したサンプルを用いて説明します。
パターンが指定する用尺を切り取ります。
定規かメジャーで確認しましょう。
次に、生地の直角を確認しましょう。大きな直角定規や四角形の厚紙などが便利です。
複数の場所で確認するとよいですね。
数ミリ程度のずれなら問題ありません。
生地が整ったら、裁断する場所(テーブルの上や床の上など)に平らに置き、地の目の方向を確認してください。
手順3
以降の手順はパターンによって違います。
各パターンに「裁断の手順書」ファイルがありますので、指示に従って順番に裁断していきましょう。
ZW Teeの場合は、まず生地を中表に半分に折り、生地耳同士を重ねます。
2枚1組で裁断する場合は「わ」で裁断する方法が最適です。Birgitta Helmerssonのパターンは、可能な限りこの方法を採用しています。
手順4
メジャーと定規を使い、説明書に従ってすべてのパターンの印付けをおこないます。詳しい手順は「裁断の手順書」に記載しています。
ZW TEEの場合は、生地の折り目上の前中心線にテンプレートを合わせます。
裁断の手順に従い、すべてのパターンに印を付けます。
手順5
全てのパーツの印付けが終わったら、次のチェックを行います。
※ZW TEEのパターンDを忘れています↑
チェックが終わったら、いよいよパターンを裁断します。
裁断の順序も「裁断の手順書」に記載されていますので、
正しい順番でパーツを切り離しましょう。
間違った場所を裁断してしまうと取り返しがつきませんので、必ず番号通りに裁断してください。
「わ」を裁断する場合は、「わ」に沿って正確に裁断します。
先ほど忘れてしまったパターンDを書き足します。
テンプレートに合わせて裁断した衿ぐりのパーツも後ほど使いますので、丁寧に裁断してください。
パーツが全て揃い、縫う準備が整いました!